放送法の解釈変更をめぐる行政文書について、当時の総務相・高市早苗大臣に対する「大臣レク」の有無で、総務省と高市大臣の認識違いがニュースで伝えられています。
その中で出てくる用語「大臣レク」とはどういう意味なのか、何の略なのか気になった方もいらっしゃいますよね。
また、大臣レクにはどんな問題があるのでしょうか。
今回は、大臣レクが何の略語なのか、その意味や何が問題になっているのかについて調査してみました。

大臣レクのレクとは?
大臣レクの問題点って何?
この記事を読まれている方はこんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
- 大臣レクの略称や意味について
- 大臣レクの何が問題なのかについて
大臣レクとは何の略?どんな意味がある?
放送法の政治的公平の行政文書をめぐって、高市早苗経済安全保障担当大臣と総務省との間で議論になっています。
当時、総務相をしていた高市大臣が、官僚から「大臣レク」があったのかどうかが争点となっています。
でも「大臣レク」ってそもそも何の略なのか、意味もよくわからないですよね。
レクチャーには「講義」「口頭で詳しく説明する」などの意味があります。
参議院議員の赤松健さんも、「レク」について用語解説しているTwitterがありましたよ。
【よく出る議員用語:レク】
— 赤松 健 ⋈(参議院議員・全国比例) (@KenAkamatsu) July 27, 2022
レクはレクチャーの略。この場合は、国会議員が役人を呼んで、方針を質問したり現状を聞いたり意見交換したりすること。逆に役人の方から議員にレクしたいと申し出てくる場合もある。
<議員用語のレク>
国会議員が役人に方針や現状などを聞いたり意見交換すること
国会では大臣が質問に対しての答弁を行っていますよね。
大臣は、事前に担当者からレクチャーを受けて、答弁の内容を準備しているそうなんです。
いま話題になっている「大臣レク」の場合も、2015年5月の国会で放送法の政治的公平に対する答弁内容について、
事前に官僚からレクチャー(説明)されたものではない。
と、高市大臣は大臣レクを受けていないと主張しているんです。
大臣レクの何が問題なのかわかりやすく解説
高市早苗大臣と総務省が、放送法の政治的公平の行政文書をめぐる問題で「大臣レク(大臣レクチャー)」についてニュースになっていますね。
では、大臣レクの何が問題になっているのでしょうか。
大臣レクをすること自体は問題ではない
大臣レクの意味は前述にもありますが、「事前に答弁内容をレクチャーすること」には何も問題はありません。
今回のニュースの内容について見ていきます。
高市早苗大臣の主張
高市大臣は、放送法の解釈をめぐる行政文書の内容が一部異なっていると主張していますよね。
▼「放送法の政治的公平」の行政文書
2015年2月13日に大臣レクがあったと記載
→「大臣レクは受けていない」と高市大臣
放送法というのは、放送事業者に対して定められている法律です。
2014~2015年の安倍政権時代、ひとつの番組で政治的公平の判断ができる新しい解釈をするよう総務省に働きかけた記録が残っているそうです。
全部で78ページある行政文書のなかに、大臣レクがあったと記載があり、高市大臣はこれを否定しています。
更に、大臣レクについての記載は捏造されたものだと主張しているのです。
大臣レクの内容は
高市大臣が否定している「大臣レク」はどんな内容だったのでしょうか。
高市大臣は、当時の総理大臣補佐官・礒崎陽輔(いそざき ようすけ)さんから大臣レクを受けていたと言われています。
総理大臣補佐官の礒崎陽輔さんから大臣レクを受けて答弁をした?
2015年5月に開かれた国会で、高市大臣は「放送法の政治的公平」に対して次のような答弁をしています。
「1つの番組でも、極端な場合は、一般論として「政治的に公平」であることを確保しているとは認められない」
テレ朝newsより引用
この答弁内容は、総理大臣補佐官(当時)の礒崎陽輔さんの考えと一致していました。
以上のことがあり、礒崎陽輔さんから放送法の政治的公平に関するレクチャー(大臣レク)を受け、高市大臣が答弁をしたと文書には記載されていたと言います。
文書の捏造について
高市大臣が大臣レクの文書について、総務省が「捏造したもの」だと主張しています。
総務省は文書捏造について次のように語っています。
捏造はしていない
しかし、正確性が確認できない部分もある
捏造については否定しつつ、曖昧な部分があるとしています。
また、総務省は大臣レクが実際にあった可能性は高いという見解で、高市大臣と異なる認識が問題になっています。
まとめ
放送法の政治的公平に関する文書をめぐる「大臣レク」が何の略なのか、意味や大臣レクの問題についてまとめました。
大臣レクとは「大臣レクチャー」の略で、大臣に物事を詳しく説明(レクチャー)するという意味です。
大臣レクを行うこと自体には特に問題点はありません。
当時の総務相・高市早苗大臣が、放送法の政治的公平に関する大臣レクを受けていたという文書について否定しており、総務省との認識違いが問題になっています。
高市早苗大臣の意見も二転三転としているので、実際の所は大臣レクがあったのかどうか真実が気になりますよね。
最後までご覧くださってありがとうございました。